『現代のことば』

電子メイルアドレス 2000.3.21

 先日、半日ばかり会社の電子メイルが使えなくなった。たちまち、会社中、大騒ぎである。今の会社は電子メイルで仕事をしているということを、いまさらながら思い知らされた。私など、お客さんとのやりとりのほとんどが電子メイルになっている。営業で外に出ているとき以外は、席に座って電子メイルの返事を書いているのが仕事と言っても過言ではない。

 やはり便利なのだ。電話のように、相手の一時的不在にわずらわされることはないし、連絡の内容が確実に記録として残る。しかも、携帯パソコンを持って歩けば、どこにいても自分へのメッセージを受け取れる。最近ではコンピュータのプログラムや印刷の写真原稿まで電子メイルで受け渡しができるようになってますます利用範囲が拡がった。もう、一日どころか、一時間と電子メイルから離れられない。

 が、面倒なことも増えてきた。わずらわしいのが、広告電子メイルだ。大量の頼みもしない商品の紹介が電子メイルで送りつけられてくる。それも日本語のものだけでなく、アメリカから送られてくる英語のものも混じっている。電子メイルを使ったあらたな商売のやり方なのだろうが正直言って、こう多いと迷惑だし、かえって逆効果だと思う。

 最近、スペイン語の電子メイルまでやってくるようになった。ご丁寧に送り主だろう人の写真まで添付されている。これは広告ではないらしい。スペイン語のわかる人に読んでもらうと、「お友達になりましょう」といった内容らしい。最初は、「あなたの言葉はわからないから、あなたの電子メイルアドレスのリストからはずしてくれ」というような返事をだしていたが、次々、別の人から来るから根がつきた。このごろでは、広告とスペイン語の電子メイルは、読まずにかたっぱしから削除してしまうことにしている。

 おそらく私の電子メイルアドレスがどこかで勝手にリストに載せられ、世界中で流通してしまっているのだ。それが広告電子メイル送付に使われ、そしていつのまにか、メキシコかどこかの「お友達紹介ホームページ」にでも載っているのだろう。

 なにせ、「個人電子メイルアドレスのリスト売ります!!」なんて広告電子メイルが、何の遠慮もなく送りつけられてくるぐらいで、メイルアドレスは、売買の対象となっている。いったんリストに載せられてしまえば、転売につぐ転売を重ねて、あっというまに世界中にばらまかれてしまう。

 確かに、アドレスをホームページで公開したり、インターネットで買い物をしたりしなければ、アドレスを知られることもないし、ひいては売買されることもない。しかし、それでは参加型メディアというインターネットの魅力が半減してしまうことになる。インターネットは本当に、善いところも悪いところも極端だなあ。

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