子供を持つまでは知らなかったが、公共の「緑の遊び場」があちこちにできている。「緑の遊び場」とは、広い意味では自然の環境そのものの中で子供が自由に遊ぶ場所ということになるだろうが、子供たちやおかあさん方の間ではもうすこし狭い意味だ。
イメージとしては、すこし都会からは離れた山の中とか湖岸などにあって、潤沢に芝生をしきつめた広場と子供向けの簡単な遊具があり、ところによっては、自然観察のための設備があったりする場所。具体的には、朽木村の「いきものふれあいの里」とか美山町の「自然文化村」がある。こういうところに子供をつれていけば、芝生の上を走り回り、木製の遊具を宇宙船や海賊船にみたてて、嬉々として一日中遊んでいる。夏の時期ならば、たいてい水辺へおりて、安全に水遊びができるスペースが用意されている。
子供がちょっと飽きてくれば、自然観察館の中へつれていけばいい。そこには鳥や獣のはくせいがおいてあったり、渓流の魚が飼ってあったりする。ところによってそれは、野鳥の観察小屋や、天文観測台となり、それぞれの施設の特色ともなっている。うちの子供はまだ2人とも幼稚園児だけれど、もうすこし大きくなれば、こうした施設の主催する自然観察講座などにも参加できるだろうし、ここから山の中にはいって、本当の鳥や獣にであうことにもなるだろう。
子供のためにここまで整備しなくてもとか、「本当の自然」の中で遊ぶ方がいいという意見もあるかもしれない。でも、それは子供の顔を見てからにしよう。家の中で大事に育てられる今の子供にとっては「本当の自然」はあまりに過酷で危険だ。それでも本能的に「自然に近いところ」で遊ぶことの楽しさは知っている。それでいいのではないか。
親にとってありがたいことに、こうした「緑の遊び場」はたいてい無料である。そして、どこにいっても空いている。日曜日に出かけても、ほとんど人影をみない。平日ならなおさらだろう。空いているのは交通の不便なところが多く、簡単には行きにくいからだと思うが、知られていないのかもしれない。
こういうところにいって、子供とすごしていると、本当に子供がいとおしくなる。時には一緒に遊びの輪に加わってもいいし、「たぬき」と「あらいぐま」の違いを解説して子供に尊敬されてもいい。
「育児をしない男を父とは呼ばない」と言われても、お父さんはなかなか子供たちとふれあう機会がない。まして、「男にも育児休業」をと言われても、わたしのように自営業であってみれば遠い世界の話だ。だから、自動車を運転して、子供たちと「緑の遊び場」に一日でかけてみよう。夏休み。子供たちはお父さんと遊びたいはずだ。私も子供だった頃、そうだったのだから。
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