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理事長 須田俊宏
(弘前大学医学部
内分泌・代謝・感染症内科)
 この度、千原前理事長の後任として新たに日本神経内分泌学会の理事長に就任することになりました。大役に身の引き締まる思いですが、任期の4年間、本学会のさらなる発展のために全力を尽くしたいと考えています。神経内分泌学は、視床下部―下垂体―末梢系の軸を主体とする内分泌学の本流となる学問分野です。甲状腺、生殖内分泌、副腎、循環器系、消化器系も、制御機構のkeyは中枢(視床下部)ということになり、この点で古典的内分泌領域と境界領域が一体化されます。ここで内分泌学のアイデンティティーがはっきりします。
 社会的に見た我々研究者の使命は、研究成果の社会への還元ということになると思います。神経内分泌学の分野では、基礎系と臨床系それぞれの研究成果を、生命環境の整備、社会生活の向上や疾病克服のために貢献することが重要です。基礎と臨床が車の両輪となって、互いを活性化させ、ひいては本学会の発展のために邁進して行くことが求められています。逆にいえば、本学会程、基礎と臨床が互いに情報交換しつつ活性化している分野は無いのではないでしょうか。私達はこの恵まれた環境、分野で仕事ができることの意味をもう一度確認しなければならないと思います。
 しかしこの分野は、研究費やマンパワーなどの面では決して充分というわけではありません。特に学会の活性化のためには若い人の増加が必須です。今後の対策として、各厚生労働省の班会議(間脳―下垂体機能異常調査研究班や中枢性摂食異常症研究班など)との連携を図り、若手研究者にとって魅力ある学会にするためにも、他の研究会との交流も是非必要です。その意味で今まで下垂体研究会との合同開催が2回開催され、2回とも若い研究者の熱気が伝わってきました。今後も定期的な合同開催を行い、そうでない時は合同シンポジウムなどを組むことも計画されています。その面ではスムースに合同開催ができる環境作りが必要と思われます。下垂体研究会の人達は基礎の人が多く、私達が目標とする基礎と臨床が互いに刺激し合って学会を活性化させることにもつながります。今後はできる限り両方の垣根を低くする、または無くする方向で進んで行ければと考えています。
 経済的には今まで千原前理事長の御努力に甘えて来た面があります。これからの学会の足腰を強くするためにも、学会員を増やすことの他に、多方面からの賛助や寄付を集めて行かなくてはなりません。
 また国際的には2014年の国際神経内分泌会議が日本で開催ができるように、準備を進めて行かなくてはなりません。これは実際に会の運営に携わるであろう若いジェネレーションの人達のやる気にかかっていると思います。
 この学会はマニアックな人達の集まりといえるかもしれません。そういう意味でも今まで通りまたはそれ以上に何でも言いやすい、風通しの良い学会にしたいと念願しています。どうぞ会員皆様のご協力を宜しく御願い申し上げます。
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