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Impact Factor(インパクトファクター)
Impact Factorとは 日本と世界のImpact Factor Impact Factorの調べ方 Impact Factor算出の対象になるには Impactfactorのあげかたテクニック 参考文献 Impact Factorとは
Impact factorは、学術雑誌をそれぞれの雑誌がいかに学会に対して影響をもちえたかを引用という視点から数値として算出した物です。一般には学術雑誌のランクづけ指標のように考えられていますが、元々は、Eugene Gerfieldが学者の研究の便のために創案した物でした(窪田輝蔵「科学を計る―ガーフィールドとインパクトファクター―」,インターメディカル,1996)。Impact factorはGerfieldによって設立されたアメリカのThomson Reuters社(http://www.thomsonscientific.jp/)から、発行されているJournal Citation Reports に掲載されています。Journal Citation Reportsは、1996年版よりCD-ROM版となり飛躍的に利便性が向上し、Impact Factor他さまざまな指標が掲載されています。2000年版からはインターネットのWWWでも検索できるようになっています。 なお、お間違えの方も多いようですが、これは基本的に英文雑誌の指標であって、和文雑誌は英文アブストラクトなどに配慮した一部例外を除き、対象とはなっていません。和文雑誌でのImpact Factorを算定すれば、おもしろいでしょうが、大混乱になるかもしれませんね。 Impact factorは、以下の数式により、算出されます。 A(year) = (B(year - 1) + B(year - 2)) / (C(year - 1) + C(year - 2))
実際に数値をあてはめて考えてみます。2004年に50、2003年に40の論文が発表された雑誌があるとします。2005年中に、この2年間の論文が、何回引用されたかを全世界の雑誌から検索して数えます。ここで、2004年の論文が80回、2003年が60回引用されていたとすると 2005年のImpact Factor値 = (80 + 60) / (50 + 40) = 1.55 となります。 これからわかるように、Impact Factor値は比較的最近の論文がどれだけ引用されたかにかかっており、いかにもImpactという名にふさわしい、直接的な速い影響力をはかるものです。したがって、長年すこしづつ引用されるような雑誌はあまり評価されないことになります。そうした雑誌にはそれ向けの指標が用意されており、Impact Factorは雑誌のごく一部の評価でしかありません。しかし、これが一人歩きしているのもまた事実です。今、Impact Factorをあげるさまざまなテクニックが開発されております。こんなテクニックを誰も使うようになれば、弊害も大きいと思われますが、ここではその問題については深入りしません。 日本と世界のImpact Factor
では実際のImpact Factorはどれくらいになるのでしょうか。日本のImpact Factor上位10誌は以下のようになります。
ちなみに、日本で発行される英文科学雑誌のうちImpact Factorが算定されているのは、170誌でした。 なお、日本で編集されている雑誌でも海外出版社から販売されている雑誌は日本の雑誌扱いにならず、日本のランクにはでてきません。以下におもなものをあげます。
世界の上位は以下の通り。
(出典:Thomson Scientific社、Journal Citation Reports 2007年版) 総じて極端なImpact Factorを持つ物は、レビュー誌が多く、レビューは引用されやすいということの結果です。このレビューは引用されやすく、Impact Factorが高くでやすいというのは、Impact Factorの信頼性を批判する時によく使われます。最近では、この不公正をただすためのさまざまな補正がこころみられていますが、まだ一般的ではありません。あとで述べるように、とりあえず、Impact Factorをあげるには、このレビューを増やすという技法はよくとられます。 Impact Factorの調べ方
これは、Journal Citation Reportsを見るしかありません。以前はマイクロフィッシュで提供され、非常に読みにくかったのですが、最近はWEBでの提供になり、さまざまな便利な機能が提供されています。2000年版からはインターネットで検索できるようになり、より速く情報が提供されるようになっています。 なお、当社では個別のImpact Factorをお教えすることはできません。ご不明な点などはトムソンロイター ウェブサイト:http://www.thomsonscientific.jp/をご参照いただくか、メール:ts.info.jp@thomson.comまでご連絡ください。 Impact Factor算出の対象になるには
Impact Factorはトムソンロイター社という企業のつくったものです。ですから、トムソンロイター社の調査対象にならなければ、算出がそもそもなされません。この調査対象になるためには、トムソンロイターに存在をアッピールする必要があります。まずは、既存のImpact Factor算出対象誌に引用してもらうことが大切です。ある雑誌からの引用が多いのに、トムソンロイターではその雑誌が調査対象になっていないというようなことがあれば、当然調査対象とするでしょう。雑誌内の相互引用ではアピールできません。他誌、それもImpact Factor算出誌にどれだけ引用されているかが重要なのです。 その上で、トムソンロイターは、雑誌の国際性を重要視しています。よく日本の学術雑誌編集者には誤解があるのですが、英文誌を発行するだけでは、国際誌とはいえません。アメリカにもイギリスにも英語で発刊されながら、国際誌といえない、いわゆるRegional Journalはいくらでもあるからです。全世界十数万誌のうちImpactFactorがでているのは、7000誌。つまり5%にすぎません。その5%にはいるには、その雑誌が一地域だけで通用しているのではなく、広く国際的に知られているということを示さねばなりません。投稿が日本国内だけに偏っているのでは、日本人が英語で投稿して英語で読んでいるだけということになってしまいます。広く、世界中から投稿をあつめ、掲載していくことが大切です。もちろん、Editorial Boardにはさまざまな国の人が載っているべきです。 トムソンロイターには雑誌推薦というかたちでアッピールすることもできます。推薦方法についてはこちらに詳細が記載されております。http://www.thomsonscientific.jp/resources/selection/。トムソンロイターでは、「日本人は雑誌の存在をアピールをしてこないのに、JCRに載っていないという不満をもらす。まず、雑誌の存在をトムソンロイターにアピールして欲しい。またJCRに雑誌を掲載しない理由についても開示するので問い合わせして欲しい」と言っています(2001.10.16 ISI懇談会にてISI(現トムソンロイター)幹部の発言)。ただ、最終的に載せる載せないについてはトムソンロイターが私企業である以上、トムソンロイターの専決で行われることは言うまでもありません。 Impactfactorのあげかたテクニック
中西印刷にお問い合わせください 参考文献
このページの製作にあたり、以下を参考とさせていただきました。 窪田輝蔵 「科学を計る―ガーフィールドとインパクトファクター―」 インターメディカル 東京 1996 山崎茂明 「論文投稿のインフォマティクス」 中外医学社 東京 2003 |