日本臨床内分泌病理学会

理事長あいさつ

日本内分泌病理学会 理事長
徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部人体病理学 佐野 壽昭

 この度、長村義之前理事長の職務を引き継ぎ、日本内分泌病理学会の2代目の理事長を拝命致しました。大変光栄に存じますとともに、責任の重さに身の引き締まる思いです。微力ですが、これまで庶務担当理事を務めてきた経験を活かして、本学会の発展のために尽力する所存です。どうぞ宜しくお願い申し上げます。
 本学会は、発足から14年と歴史が浅く、会員数も160名台ですが、臨床医、病理医、基礎研究者という異なる立場のひとびとが内分泌疾患の病態解明を共通の目標に一同に会して、横断的、学際的な議論を交わすことを特徴にしております。小粒でも刺激的な学会をモットーに活発な活動を行ってきました。また、内分泌疾患では個々の症例を深く掘り下げた解析が重要であることを踏まえて、臨床と病理の両面からの呈示と質疑を行う「症例演題」を重視しています。会場には必ず顕微鏡を用意し、事前に参加者が標本を検鏡できるようにしているのも本学会の特徴の一つです。
 長村前理事長のご尽力により、日本内分泌学会はもとより甲状腺学会等の他学会との連携を深めています。学会の運営体制も次第に整備され、理事会制、役員半数改選制が導入されました。また、内分泌疾患の基礎研究・診断・治療において、多方面に情報を発信することが本学会の社会的使命と認識し、その活動の一環としてホームページ(http://www.nacos.com/jeps/)を立ち上げました。さらに、会員の積極的な参加と内容の向上を鼓舞することを目的に学会賞を設けていますが、来年度からは臨床的発表へのウエートも高めて、優れた症例演題を対象とした学会賞を創設することになっています。

 新理事としての課題は、できるだけ多くの若手研究者の参加を募り、学会員を200名台とすること、学会全体として取り組むテーマを定めてその実現に向けて英知を結集することであります。本学会の発展のために会員の皆様のご支援、ご協力を何卒宜しくお願い申し上げます。