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平成21年7月
環境資源工学会の役割と使命
環境資源工学会 会長 芝田隼次
このたび、平成21年6月11日付けで環境資源工学会の会長に就任いたしました。よろしくお願いいたします。
本学会の歴史については、歴代の会長の方々がさまざまな側面からご紹介されています。学会の名称は、その時代の状況やニーズに応じて、浮選研究会、資源処理技術研究会、資源処理学会、環境資源工学会と変更されてまいりました。しかし、学会の根幹はゆるがず、学会誌や例会やシンポジウムで紹介される研究成果は資源精製工学や環境保全に係わる基礎技術をさまざまな分野に応用展開されたものとなっています。 国の予算公募を見ていますと、元素戦略やレアメタルのようなキーワードがめだっています。資源確保の重要性を見ることができます。都市鉱山やR to S構想も一つの資源確保の重要な考え方だと思います。ハイブリッド車や電気自動車を例に挙げると、これはまちがいなくCO2の放出の少ない、あるいはCO2を出さない自動車です。しかし、リチウムイオン電池やニッケル水素電池の電池材料の確保の問題が意図的に削除されているように感じます。リサイクルがなされなければ、日本の産業は立ちゆかなくなるでしょう。いわゆる、2015年問題です。元素戦略や都市鉱山に見られるように、レアメタルやその他の有用成分を乾式法や湿式法によりリサイクル使用することが必要です。この学会の役割、責任の果たし方はこのような分野にあるものと思っています。
どの学会にも共通して言えることですが、会員数の減少や投稿論文数の減少が大きな問題になっているように思います。年4回の会誌の発行、年2回の例会の開催、年2回のシンポジウムの開催は、これまで通り学会の主要な活動として行って参ります。一方では、例会やシンポジウムの企画のあり方、会員数の増加の検討、ホームページ(英文を含む)の充実、J-STAGEの論文集の無料公開の取り扱いの件、学会の公益法人化、などいくつかの検討事項があるように思います。学会のよい面はこれまで通り引継ぎ、不足しているところは検討して行かねばならないと考えています。
更に内容の充実した会誌を念頭におき、(独)科学技術振興機構のデータベースのひとつであるJ-STAGEへの収録を4年前から開始し、さらにアーカイブ掲載を科学技術振興機構に申請して、電子アーカイブ対象誌選定委員会による審査を受け、本誌のアーカイブ掲載が採択されました。これにより、平成21年6月から、本学会の出発点である浮選研究会誌「浮選」の創刊号の論文からJ-STAGEのWeb上で閲覧していただけるようになりました。会誌の充実のもう一つは、本会誌をThomson ScientificのISI Web of Scienceに収録されるための準備です。そのために、字体や紙面構成、図表や参考文献の英語表記など体裁の統一を図りました。努力が必ず実を結ぶとは限りませんが、結果よりも審査を受けるに至るまでの皆様のご理解やご協力の過程が学会運営にとって非常にありがたく大切なものと考えております。この件は現在Thomson Scientific側で採択検討中です。
今後とも、開かれた学会として、みなさまの新規なご意見を頂戴したいと思います。活発な学会、高く評価される学会となるようにしたいと思っています。学会の活動や活力は、会員のみなさまと学会役員のご協力がなければ成り立ってゆくものではありません。小林副会長、川井副会長、理事のみなさまとともに、よりよい学会となるように務めてゆきたいと思っています。ご協力よろしくお願い申し上げます。
(しばた じゅんじ、関西大学環境都市工学部 教授)
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